ボルメット放送というのは、短波帯を使った国際線などの航空機向けの気象情報放送で、航空機無線の一種です。
日本で聴きやすいのは、太平洋ボルメットでほぼ2863kHz、6679kHz、8828kHz、13282kHzでUSBの電波型式で送信されており、毎時5分毎に送信局が切り替わりながら、各地の気象情報を合成音声で送信しています。
太平洋ボルメットのスケジュールは、毎時
- 00分(再放送30分):ホノルルボルメット(ハワイ、グアム地域情報)
- 05分(再放送35分):ホノルルボルメット(アメリカ西海岸地域情報)
- 10分(再放送40分):東京ボルメット(日本、韓国地域情報)
- 15分(再放送45分):香港ボルメット(香港、那覇、台湾、フィリピン等地域情報)
- 20分(再放送50分):オークランドボルメット(南太平洋地域情報)
- 25分(再放送55分):ホノルルボルメット(アラスカ、カナダ地域情報)
その各放送の中でも、最も受信しやすいのは、毎時10分と40分から5分弱送信される「東京ボルメット」です。
東京ボルメットに関しては、日本国内(BCLマニュアルによると鹿児島の漁業無線機使用)から送信されているので、すべての周波数で受信できることが多いですね。
とは言ってもたぶん数キロワットの出力なので(昔は千葉の2キロワット無線機を使用していました。)、ロッドアンテナのみではちょっと厳しいかもしれません。
放送内容は、東京ボルメットの場合、日本と韓国の国際空港の風向、風速、気温等の数字をひたすら読み上げるだけですので、決して面白いものではありません。
ただ、周波数が多岐にわたっているので、その日の短波帯の伝搬状況をチェックするのに使う人も多いと、昔は言われていました。
でも、どうやらこの短波帯におけるボルメット放送も御多分に洩れず、放送終了の危機が迫っています。
ニューヨークのボルメットなどは一部、金銭的に見てメリットが少ないとのことで、事実上終了しているようです。
今の所、東京ボルメットに関しては、その噂はありませんが、いつそうなってもおかしくない、最近の短波放送を巡る状況ですので、聴いたことのない方は一度耳にしておかれるのも良いのではないでしょうか。