まさかアナログレコードが復活する時代が来るとは思わなかったので、もう数十年前にアナログプレーヤーを処分してしまいました。
ところが最近の新譜がアナログで出たり、処分しきれなかった手元のアナログレコードをもう一度聴いてみたいという欲求がでてきたりで、結局アナログプレーヤーを購入してみました。
結論から言えば購入したのはTEACのTN-4D SEという機種で、購入してから2ヶ月ほど経ったので購入時の他機種との比較を書いてみます。
購入時に検討したのは以下の7機種。
検討条件としては、価格が10万円以下でカートリッジ交換のできるもの、それだけです。
(ちなみにDJ用ターンテーブルは趣味ではないので候補には入れてません。)
尚、候補として挙げたものに共通する点としては
- 付属カートリッジは、有りですべてMM方式
- アームリフター(レバーを使ってアームを上げる)付(一部オート機能)
- ダストカバーはすべて付いている
- ONKYOの製品以外はフォノイコライザー内蔵(スイッチでオフにできる)
- USB機能はなし
- ターンテーブルの回転数調整はできない。(当然回転数の確認も不可)
- トーンアームの高さ調整はできない。
とりあえず1機種ごとに気になる所を挙げてみますと
TEAC TN-3B-SE
- 外掛けベルトドライブ方式(ベルトが丸見え)
- SAEC社とのコラボレーショントーンアーム
- アームリフター付
- 付属カートリッジ:オーディオテクニカ製楕円針カートリッジAT-VM95E
気になる所
TEACの3機種はあまり大きな違いは見られないのですが、一番の違いはターンテーブルのドライブ方式でしょうか。
この機種は外掛けのベルトドライブ方式です。一般的にはベルトドライブ方式はベルトの劣化が気になる所、しかもこの機種はそのベルトが外から丸見えなので心配性の私はホコリとか付いちゃうんじゃないの、と気になるところ。
カタログによるとトーンアームがSAEC社とのコラボレーションによるナイフエッジ機構採用とのことですが、SAEC社製とは書いてない。
TEAC TN-350-SE
- 内掛けベルトドライブ方式
- アームリフター付
- 付属カートリッジ:オーディオテクニカ製MM(VM)型カートリッジ(AT100E)
気になる所
こちらは内掛けのベルトドライブ方式なので外からベルトは見えません。付属カートリッジもそこそこのものが付いているのですが、前記のTN-3B-SEより2万円近く安い価格設定になってます。
こちらのトーンアームはSAEC社とは関係ないようですが、そこが価格差でしょうか。正直、SAEC社の凄さを知らない私には違いはわかりません。
TEAC TN-4D-SE
- ダイレクトドライブ方式
- アームリフター付
- 付属カートリッジ:SUMIKO社製『Oyster』
気になる所
こちらの一番の売りはダイレクトドライブであることでしょう。この価格帯であればダイレクトドライブでもベルトドライブでも性能の差はないでしょうが、ゴムのベルトを使っていないというだけで何か安心してしまうのは私だけでしょうか。
付属カートリッジはオーディオテクニカのものではなく、SUMIKO社のOysterというものを使っていますが、その違いは私にはわかりません。またこちらもトーンアームはTN-3Bと同様SAEC社とのコラボものなので価格は少し高め。
デザイン的には今回の候補の中で一番おしゃれかなと個人的には感じました。
尚、TN-4Dという型番のものにはUSB出力端子が付いていたようですが、このSEというタイプからははずされています。
DENON DP-300F
- ベルトドライブ方式
- フルオート&アームリフター付
- 付属カートリッジ:型番不明
気になる所
この機種の最大の売りは、フルオートであること。つまりボタンを押せば自動的にアームが移動しレコードを再生し、再生終了後アームが戻る楽ちんプレーヤー。
そんなものいらん、という人には無駄な機能だけど楽なことは間違いなし、しかも価格も安く設定されているので低価格でオーディオの雰囲気が味わえます。
ただ見た目が洗練されたデザインとも見えるけど、若干安っぽい感じがしないでもないです。
尚、DENONの付属カートリッジは型番が不明なのでDENON製なのかOEMなのかはわかりません。
DENON DP-400
- ベルトドライブ方式
- オートリフトアップ
- 付属カートリッジ:DENONオリジナル付属
- 78回転対応
- 変形ダストカバー
気になる所
この機種の一番の売りは、デザインでしょう。他の機種とは一線を画すモダーンなスタイル。
ただ売りであると同時にマイナスポイントなのではと感じるのが、独特な形状のダストカバーです。本体から外すとアルバムジャケットスタンドになるようですが、そんな使い方するのかなぁ?むしろ閉めたときの隙間だらけの形状はカバーの用を果たさないのではと感じてしまいます。(ホコリ入り放題な感じです。)
機能的にはオートリフトアップで再生したまま眠ってしまっても大丈夫。
DENON DP-500M
- ダイレクトドライブ方式
- アームリフター付
- 付属カートリッジ:DENONオリジナル付属
気になる所
- こちらも最大の売りはその見た目。昔のプレーヤーを彷彿とさせる木目の分厚い本体が特徴です。値段も今回の候補の中では一番高価。ただ逆にその重い見た目がインパクトが強すぎる感じもします。
この見た目をカッコいいと思うかどうかがポイント。
ONKYO CP-1050
- ダイレクトドライブ方式
- オートリフター付
- フォノイコライザーなし
- 電源内蔵
気になる所
唯一のONKYOのプレーヤーでこちらもクラシカルな見た目が特徴です。DENONのDP-500ほどの迫力はない穏やかな印象。ダイレクトドライブでフォノイコライザー無し、しかも電源内蔵というTEACとDENONには無いちょっとマニア好みのこだわりを見せる機種で中々好印象。
ただ価格が何故か最近高くなってます。ちょっと前まで4〜5万円程度で買えたと思うのですが。残念。
結論
ぶっちゃけこの価格帯での音の違いというのは(私のバカ耳では)多分ほとんどないでしょう。
なので個人的な好みで選べば良い、となると思うのですが、個人的にはゴムベルトを使うベルトドライブ方式よりもモーターで直接ターンテーブルを回すダイレクトドライブ方式の方が長期的にみてメンテナンスの必要性が低いのではないかと考え、そこを中心に選びました。
すると対象は、TEAC TN-4D SE、DENON DP-500M、ONKYO CP-1050の3機種
あとは減点方式でDP-500Mはその見た目が少し大げさに過ぎる、CP-1050は販売価格がちょっと高め、ということでおしゃれでスマートな見た目のTEAC TN-4D SEに落ち着きました。