ここ2回、本のレビューを書いたのでついでに我が家にあるBCL関連の本や冊子、カタログのレビューを今後少しずつ、やって行こうかと思います。

今回は三才ブックスから出ていた”再び始めるBCL”の2008年版と2009年版の二冊です。

三才ブックスからは、それまでにも”ラジオマニア”という国内中波やFMも含めたラジオ受信に関するムックは出ていましたが、ほぼ海外短波放送受信に特化したこの”再び始めるBCL”は、一般の出版社から出された久々のBCL本で当時すぐ購入しました。

巻頭は、山田耕嗣さんの「かつての少年たち、目覚めよ!」という記事で、久々に見るBCLの神様はまるで仙人のようながらも元気そうなお姿で懐かしく思ったものです。

その他の記事は、カラーページでかつてのBCLラジオ、RF-2200、ICF-5900、ICF-6800Aのレビューや、白黒ページながらもこの時点ではまだ購入可能だったICOM IC-R75、AOR AR7030Plus、Ten-Tec RX-340のレビューと今読んでも興味の惹かれるものが並んでいます。

ところがその後この2008年の8月に山田耕嗣さんが亡くなるというショッキングな出来事の後、2009年版の”再び始めるBCL”は、山田さんの追悼企画で始まることとなってしまいました。

山田さんのラジオ受信スタイルは、ガリガリに受信困難局を狙うというよりは、番組を楽しむというスタンスで、そのことを表すような受信機、ラジオの数々は中々興味深いものがあります。

特に晩年に愛用されていた、NASAのHF-4Eという受信機は、ヨットなどの船舶に搭載して使用することを前提とされているもののようで、何とも簡便な操作性な所に逆に惹かれました。

Lowe HF-150やAOR AR7030に通じるシンプルなカッコよさを感じて、その当時ヤフオクやebayで探していましたが中々良品が出ず、諦めてしまいました。

でもちょっと調べてみたら同型機種としてNASA Marine Target HF3/P SSB Receiverが存在しており、セカイモンなどで5万円前後で購入できるのですが、どうしましょ? ためしに買ってみましょうか?

NASA HF-4Eと瓜二つ

その他の記事では、トライエックス2000やICF-SW77のレビューがカラーで行われていたり、10ページに渡る高性能SDRのPerseusやICOM IC-R75の紹介記事など結構ディープです。

この”再び始めるBCL”は、アマゾンでkindle化されておらず既に新品の入手もできないようですが、今現在(2022年9月)は、まだ中古で入手可能なようなので持っていない方は今のうちに入手されておいてはいかがでしょうか。もう再販はされないでしょうから。