貴重な日本語放送局がまた一つ終了することが決定しました。
9月22日をもって、イランイスラム国際放送(IRIB)の短波及びインターネット上のラジオ放送を終了するとのアナウンスが出ました。
IRIBとしては、Web上のニュースサイトparstodayに各言語とも移行させていくようです。
確かにこのニュースサイトは、日本語サイトもかなりしっかり作られているので、日本への情報発信の必要性が無くなったというより、ラジオよりWebの方が効率が良い、との事なのでしょう。
送信施設やスタジオ、アナウンサーにかかる経費とWeb更新の経費を比べれば、圧倒的に後者の方が有利ですからね。
それでも、短波による日本語放送を行うメリットって何でしょう?
考えられることとしては、
- 「目」からの情報より、「耳」からの情報の方が、手軽に(受動的に)入手できる。
- 文字が読めなくても、情報入手できる。
- ラジオ受信機の方がPC、スマホ等(インフラ含む)を用意するよりコストが安い。
- 既存の体制で情報発信ができる。
- その放送を聞いていると言うことが、第三者にばれない。(政治的、宗教的に他人に知られたくない)
しかし、こう書いてくると今の日本では、短波の受信できるラジオよりPC・スマホの数が多いのは明らかだし、また文字が読めない人も殆どいないでしょう。
手軽に情報入手できると言っても、そもそも短波ラジオが手元に無いのでは、話になりません。
となるとWebサイトも並行して開設している各局の現状では、「今までやって来たから、とりあえず続けてます。」と言う暗い答えになってしまいます。
或いは、某国、某宗教の放送を聞いていることを、当局側に知られずに済むと言ったこともあるのでしょうか。
何れにしても、積極的に日本語放送を続ける明るい理由が見つからない現状では、未来は暗いですね。